会議は踊る3
社長「踊ったままCGにできるやろ?」
ユーヘイ「(モーションキャプチャーのプログラム)できますね。」
電柱「ちょwwwお前www黙れwwwwwwww」
※この話の前日譚はこちらをどうぞ「会議は踊る1」「会議は踊る2」
当初は制作環境の整っているMMDを使うつもりだったのだが、この少ないやりとりの中に
- 社長が踊ること
- その動作をモーションキャプチャーしなければならないこと
- 上記の作業に関して全て自前でなんとかしなければならないこと
- それらを素材として1ヶ月くらいでCGムービーにしなければならないこと
などの不安要素がテンコ盛りであるのは明らかだったし、さらに上記のどれも弊社では経験のないことなのだった。
現段階ではその他に
- 歌の入っていない楽曲が大体出来てるが、ここから先は未定
- キャラクターの正面絵以外は何もない
- 完成後にどうやって周知するか→未着手
バーチャルアイドルをイチから作るって大変だ…。
社長「振付な、実はもう考えてあんねん。」
社長の振付のコンセプトはこうだ。
誰でも簡単に覚えられること
社長は何かのテレビでボーカロイドを取り上げてる番組を見てこの企画を思いついたわけで、ボーカロイド界隈の「踊ってみた」は下は小学生から上は芸能人まで様々な年齢層で楽しまれている事を知っている。そこで楽曲や振り付けのハードルを下げていろいろな人が踊れるものにしようと考えている。
ちょっとしたダイエットになりそうな振り付け。
簡単だけれど動きを大きくすることによって「カンタンだけど1曲踊ったらそこそこ疲れるくらい」のさじ加減がちょうどいいのではないか?と。
社長「誰かが踊らな前に進まへんやろ!しゃあないから踊るわ!」
社長以外全員(最初から踊るつもりアリアリなんじゃないですか…)
社長「で?いつできんねん。いつでも踊れるし」
電柱「でもーでもぉー1ヶ月でっていうのは…」
ユーヘイ「できますね。」
電柱「お前のモーキャプは1ヶ月でできるかもしれんけどそれじゃ意味ないやろがああああぁぁぁ!!」
カキユキ「あ、あの。それで踊ったとして、モーキャプしたとして、誰がCG起こすんですか?」
センム「お前や。」
カキユキ「えっ」
社長「んっ。がんばって~」
イラストが終わってあとはどうにでもなーれと思っていたカキユキは不意を突かれて動揺した。
終わったつもりがまだ終わっていなかった。
スネェーク!まだだ!まだ終わっていなァーい!
-3日後-
その日、これを書いている私は社内にいなかったのだが、聞いた話によると、それはそれは異様な光景だったという。スマホチームがなにやら奇妙な機械を備え付けたかと思えば、社内に「只今参上っくのいち真友(未完成バージョン)」が大音量で流れ、社長を中心になにやら始まったかと思えば、いきなり社長が踊り始めたのだ。
マイクロソフトのKinectは当初XBOX360の周辺機器としてリリースされたカメラ型のセンサーである。後にWindows対応版も発売され開発環境もあるため、簡易的なモーションキャプチャーが行えるのだ。
撮影は約3時間半。
Mも参加して振り付けをマスターした。
電柱「よく3日でここまでこぎ着けたな」
ユーヘイ「俺にできないプログラムはない(キリッ)」
電柱「やかましいわ」